寺町寺院群をあるけば「三光寺・願念寺」

 金沢は一日を通して雲が広がり、時々雨が降るぐずついた天気でしょう。最高気温は29度と、かなり蒸し暑くなりそうです。


 金沢城の南西、犀川の南側の高台に位置し、約七拾の寺院が集まる金沢最大の「寺町寺院群」。

 国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定され、黒瓦の屋根や土塀、静かな路地など、美しい街並みが今も残る場所です。
 長らく続いた「寺町寺院群をあるけば」も今回が最終回です。


 浄土宗の「三光寺」。

 寛永12年(1635年)、加賀藩三代藩主・前田利常の命により現在地へと建立されました。明治十一年、大久保利通を暗殺した島田一郎らが密議を凝らした本拠地「三光寺派」の名の由来としても知られる歴史の舞台です。平成三年に再建された山門には、壁面と一体となった現代的で力強い仁王像のレリーフが彫られており、独特の存在感を放っています。


奥村美嗣住職は、

 金沢の浄土宗「三光寺」の現住職を務める傍ら、精力的に活動を続ける異色の彫刻家です。その独創的な作風は、確かな彫刻技術に基づきながらも、伝統的な仏教のモチーフを現代的かつ親しみやすい表現へと昇華させています。歴史あるお寺の空間に新たな芸術の息吹を吹き込む、金沢の熱意ある表現者です。


住職の代表作は、三光寺の石の仁王門に施された力強い「仁王像」のレリーフです。さらに、近隣の「浄安寺」で山門を支える愛らしい邪鬼の石像や、「成学寺」の塀の上で愛嬌たっぷりに睨みをきかせる風神・雷神像なども手がけています。これら境内に溢れるモダンでユーモラスな石彫作品の数々は、多くの参拝者を魅了しています。

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 真宗大谷派の「願念寺」。

 文化5年(1808年)に再建された本堂は、真宗の本堂形式を今に伝える貴重な建物です。境内には松尾芭蕉の句碑があり、これは金沢の門人・小杉一笑の早すぎる死を悼んで詠まれたもの。一笑の菩提寺であるこの場所には彼の辞世の句碑も並び、時を超えて二人の固い師弟の絆を静かに伝えています。

【撮影場所 金沢市野町:2026年07月01日 Xiaomi15 Ultra】